内分泌内科
内分泌内科

人間の体では、体の働きや機能を常に一定に保つため、ホルモンという物質がつくられ働いています。ホルモンは様々な種類があり、一例を挙げると、
などがあります。
内分泌内科では、これらのホルモンの分泌量が多すぎたり少なすぎたりして起こる病気の検査と治療を行います。内分泌疾患はすぐにわかる特徴的な症状が現れないことが多いです。例えばアルドステロンの分泌過多で高血圧になる原発性アルドステロン症という病気は、日本人の高血圧症の5〜10%を占めると言われています。
そのため高血圧症のガイドラインでは初診時にアルドステロンの値を測定することを推奨しているのですが、診断されることなく内服治療が行われることが多いです。このように内分泌の病気は疑って調べないといけないため、十分な知識と経験が必要となってきます。
当院では内分泌臓器(下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎など)の検査や治療を近隣の医療機関と連携を取りながら行うことが可能です。ホルモンの分泌の問題は、基本的に一度発症してしまうと治療が一生必要となってくる病気が多く、疾患によっては厚生労働省が定める指定難病に該当するものもあります。難病指定医も在籍しており対応可能ですので、お気軽にご相談ください。
甲状腺の異常により、動悸(頻脈)や体重減少、体のむくみ、倦怠感、首の前面の腫脹などを起こすことがあります。
下垂体は大脳の真下に垂れ下がっているようについている器官で、多くのホルモンの分泌量を調整する、いわば内分泌腺の司令塔です。ここからステロイドホルモン・甲状腺ホルモン・性ホルモン・成長ホルモン・抗利尿ホルモン(尿量を調整する)など様々なホルモンを分泌させるよう命令が出ています。下垂体からの命令が多すぎるとホルモン分泌過多になったり、逆に命令が出ないとホルモンを分泌する各臓器からホルモンが出せなくなったりします。
そのためホルモンの分泌量が多すぎたり少なすぎたりした場合、ホルモンを作り分泌する臓器の異常なのか、下垂体の異常なのかを調べる必要があります。これは採血検査で調べることができるため、各ホルモンと一緒に測定します。
副甲状腺は甲状腺の裏側に上下左右4つ付いている、米粒程度の小さい臓器ですが、ここから分泌される副甲状腺ホルモンは古くなった骨を壊す働きをしています。作られてから日数が経った骨は脆くなるため、一度壊して材料であるカルシウムを回収し、それを元に新しい骨を作らないといけません。そのため副甲状腺ホルモンによって古くなった骨が壊されるのです。
副甲状腺の病気の大半は副甲状腺ホルモンが出過ぎる副甲状腺機能亢進症ですが、これは副甲状腺がどんどん大きくなっていき発症する場合と、腎不全などによって血液中のカルシウムが減り、それを補うために骨を壊して血液中のカルシウム量を保とうとする二次性副甲状腺機能亢進症があります。
どちらも骨を壊しすぎるため骨粗鬆症の原因になるため、骨粗鬆症が疑われたり、一度骨折をした患者様が再び骨折をしないよう予防したりする時に測定します。
当院では採血検査で副甲状腺ホルモンや血中カルシウム量の測定を、レントゲンで骨粗鬆症の有無の検査を行うことができますので、骨粗鬆症が心配な方もお気軽に相談してください。
副腎は尿を作る腎臓の上にある、大きさ1cm以下の小さな臓器です。副「腎」とありますが腎臓とは全く関係のない独立した臓器で、コルチゾール・アルドステロン・カテコールアミンというホルモンを作る働きをしています。
コルチゾールは別名ステロイドホルモンと言い、心身のストレスを和らげる抗ストレスホルモンとも言います。副腎に腫瘍ができ、ホルモンが過剰に産生されると、太ってきたり、高血圧になったり、糖尿病になるなどさまざまな症状が起きてきます。逆にホルモンが出なくなった場合、副腎ホルモンは人にとって必要不可欠な物質であるため生命に関わることもあります。
これらは血液検査のほか、ホルモン負荷試験や各種画像診断などで正確に診断することが重要です。
血圧とは、「血管にかかっている圧力」のことです。ある程度圧が高くないと血液がうまく流れていない状態となり(低血圧)、圧が高すぎると血管がダメージを受けて修復を繰り返すことで詰まりやすくなったり、血管が破けて出血しやすくなったりします(高血圧)。
そのまま高血圧の状態にしておくと、脳や心臓の血管が動脈硬化を起こし、脳卒中や心臓病、腎臓病などの重大な病気を発症する危険性が高まります。日本人の高血圧の約8~9割が本態性高血圧(原因をひとつに定めることのできない高血圧)といわれていますが、なかには別の病気があるために血圧が高くなる二次性高血圧症があります。
その多くは腎臓病や内分泌疾患によるものです。とくに若年に起こる治療困難な高血圧は、内分泌性高血圧症である可能性が高く、糖尿病を合併することもあります。このような場合、もとにある内分泌の病気を早めに治療することで、高血圧症や糖尿病が治癒することもあります。
脂質異常症とは血液中の「悪玉」と呼ばれるLDLコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が増えたり、「善玉」のHDLコレステロールが減ったりした状態のことをいいます。この状態を放置していると動脈硬化が起こり、ゆっくり進行し、脳梗塞や心筋梗塞といった動脈硬化性疾患をまねくリスクが高まります。
脂質異常症の発症には、過食、運動不足、肥満、喫煙、過度な飲酒、ストレスなどが関係しているといわれています。「内臓脂肪型肥満」ではLDLコレステロールや中性脂肪が多くなり、HDLコレステロールが少なくなりやすい傾向があります。また、遺伝性の「家族性高コレステロール血症」と呼ばれているものもあります。
糖尿病とは膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが、十分に働かないために血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が高くなる病気です。1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、その他特定の機序・疾患によるものの4つのタイプに分類されていますが、日本人で圧倒的に多く、生活習慣病の一つとされているのが2型糖尿病です。
その発症には、インスリンの分泌不足といった要因に加え、過食、運動不足、肥満、ストレスといった生活習慣が関係しているといわれています。糖尿病を発症し進行すると、神経障害、網膜症、腎症などさまざまな合併症を引き起こすことがあります。
糖尿病を予防するため、あるいは進行を遅らせるために生活習慣を見直すことが大切です。当院では諸検査の結果に基づき、患者様一人ひとりのライフスタイルに応じたきめ細かな治療を行っています。
肥満に伴って糖尿病、高血圧症、脂質異常症などを合併し、減量が必要とされる病態が肥満症です。単純性肥満と内分泌疾患などに伴う二次性肥満があり、単純性肥満でも内臓脂肪の蓄積による内臓肥満は、メタボリックシンドロームの基盤となり、他の生活習慣病や動脈硬化性疾患の危険性が高まるといわれています。重度の肥満症では生活指導とあわせて、薬物療法や超低カロリー食事療法などが行われることがあります。
骨粗鬆症は、骨の量と質の低下により骨折しやすくなる病気です。生活習慣病の一つと考えられており、高齢化と共に増加し、予防や早期診断が注目されています。
骨粗鬆症には閉経後の女性に多い「閉経後骨粗鬆症」のほかに、甲状腺や副甲状腺など内分泌疾患と関係して起こってくるものもあります。特に高齢者の骨折は、気になることがある方は、一度骨密度を測定することをおすすめします。
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