糖尿病内科|刈谷市高倉町の内科・糖尿病内科・内分泌内科・甲状腺内科|松尾内科・糖尿病・内分泌クリニック

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糖尿病内科

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どうして血糖値は高くなる?

血糖値を変動させる要素は大きく分けて3つあります。

  • 血糖値を上げる:食事を食べる。
  • 血糖値を下げる:生きることで消費する。膵臓からインスリンが出る。

この上下動は通常プラスマイナスゼロになるようになっていますが、何らかの原因で下げきれなくなると血糖値が高いままになってしまいます。これが高血糖の状態です。

血糖値を変動させる要素の説明グラフ

一般的に糖尿病というと、たくさん食べて全く動かない②のタイプが想像されます。この場合は膵臓がどれだけ頑張ってインスリンを出しても血糖値を下げきれなくなります。ですが日本人はこのタイプは少ないです。アジア人は膵臓の力が弱く、白人の4分の1程度しかないと言われており、膵臓が早く疲弊してインスリンを出せなくなってしまいます。これが糖尿病の家族歴がある人や高齢者に多いタイプ(③)で、暴飲暴食していないのに糖尿病になってしまうのです。

妊娠糖尿病の種類について

妊娠糖尿病は大きく分けて4種類あります。

1. 妊娠糖尿病

妊娠前には糖尿病はなかったけど、妊娠してから血糖値が高いねと言われた。

2. 妊娠中の
明らかな糖尿病

妊娠前はあまり健診とかを受けていなくて糖尿病があるかどうか分からないけど、妊娠したらすごく血糖値が高いと言われた。

3. 糖尿病合併妊娠

もともと糖尿病と言われていて、今回妊娠が分かった。

4. 劇症1型糖尿病

妊娠とは全く無関係に、妊娠と同時に偶然糖尿病になってしまった。

この4種類です。3.の人はこれまでも検査を受けていると思うのですが、それ以外の人はどれに当てはまるかは検査で調べる必要があります。それが、「採血検査」と、必要に応じて行う精密検査である「75gブドウ糖負荷試験」です。これを行い、それぞれに応じて治療を行っていきます。

妊娠糖尿病って何が起こるの?

「糖尿病っていう言葉はよく聞くけれど、妊娠糖尿病っていうのはあまり聞かないしよく分からない」という方が大半だと思います。最初にお伝えしたように、妊娠したら血糖値が上がりやすくなるのは赤ちゃんを育てるためです。そのこと自体は問題ないのですが、でも血糖値が高すぎると色々と問題が起こってきます。

お母さんの合併症 赤ちゃんの合併症

1) 糖尿病の合併症

  • 糖尿病ケトアシドーシス
  • 糖尿病網膜症の悪化
  • 糖尿病腎症の悪化
  • 低血糖発作

2) 産科合併症

  • 流産
  • 早産
  • 妊娠高血圧症候群
  • 羊水過多
  • 巨大児による難産

1) 周産期合併症

  • 胎児仮死、胎児死亡
  • 先天奇形
  • 巨大児
  • 新生児低血糖症
  • 新生児高ビリルビン血症
  • 新生児低カルシウム血症
  • 新生児呼吸窮迫症候群

2) 成長期合併症

  • 肥満症
  • 耐糖能異常
  • 糖尿病になりやすい

国立国際医療研究センター
 糖尿病情報センター より

色々と聞き慣れない言葉や怖い言葉が並んでいますので簡単に言うと、

お母さんの血糖値が高い

赤ちゃんに栄養がたくさんいく

赤ちゃんが大きくなりすぎる

色々問題が出てくる

こんな感じになります。つまり、赤ちゃんを育てるためにはしっかり食べて栄養を摂らないといけないんだけれど、血糖値が高すぎると赤ちゃんが大きくなりすぎる、ということになります。

また、赤ちゃんが高血糖状態で数ヶ月間育つと、その状態が普通と思って成長していくため、たくさんの血糖が入ってきているので、赤ちゃんの膵臓は血糖値を下げるインスリンを普通以上にたくさん体の中で作ります。そんな状態でお母さんのお腹の中から出て、臍帯(へその緒)を切って、お母さんから多くの血糖をもらわなくなったら、それまではたくさんの血糖が入ってきてたけどそれが入ってこなくなり、でもインスリンをたくさん作るのは急に止められないから、血糖値が下がりすぎてしまいます。これが周産期合併症を引き起こす原因となります。

どうすれば防ぐことができるの?

周産期合併症を防ぐには、血糖値をしっかりコントロールすることしかありません。

日本糖尿病学会 日本産科婦人科学会
空腹時血糖 70〜100 95以下
食前血糖 100以下
食事2時間後血糖 120未満 120以下
HbA1c(採血結果) 6.2未満 6.2以下

色々難しい書き方をしてますが、要点を抜き出すと下の2つが大事な治療目標です。

食前血糖(食事を食べる前の血糖値) 100未満
食後2時間値(食事を食べ始めてから2時間後の血糖値) 120未満

もちろん出産までの10ヶ月間ずっと正常範囲内に収めることは不可能です。どんな人であってもできません。重要なことは、血糖値が高い状況をできるだけ防ぐことです。100点満点のコントロールはできません。たとえできたとしても、多くの場合はすごくストレスが多くなったりとか、食事量を極端に減らしたりとか、とても負担になる可能性があります。

もちろん高すぎるのは良くありませんが、血糖値のことばかりをあまり気にしすぎて負担に感じる必要もありません。どうしても妊娠中はお母さんにとって心身共にストレスがたまります。そこに妊娠糖尿病があると、さらに心が疲れやすくなりがちです。家事でも「お掃除完璧にした!でも食事の用意全然できてない!」ってなったら大変ですよね。妊娠中も同じです。血糖値で100点を目指したためにそのほかのことに影響が出てもいけません。難しいですが、妊娠糖尿病もその他のこともバランスよくやって、せっかくのマタニティライフを充実した楽しいものにしてください。

どうやって血糖管理しよう?

糖尿病の治療は3本柱があります。

  1. 運動療法
  2. 食事療法
  3. 薬物療法

この3つなのですが、妊婦さんにとって激しい運動は無理ですので、

まずは食事療法!

それでダメならお薬使う!

この順番でやることになります。つわりがある時期とかは食事が食べられないことも多いですが、つわりが治まったらすごくお腹が空くようになります。逆に妊娠週数が進んで子宮が大きくなってくると、子宮が胃腸を圧迫してたくさん食事を食べられなくなる人もいます。そのため一言で食事療法と言っても、妊娠の時期やその人の体格などでどんどん変わってきます。

でも重要なことは、血糖値が気になるからと言って食べる量を減らしすぎると、赤ちゃんに栄養がいかなくなることです。血糖値は確かに気になりますが、でも食べ過ぎない程度にしっかりと食事を食べてもらう必要があります。それで血糖値が高い状態が続くなら、インスリン注射を行って血糖値を下げることになります。糖尿病の内服薬(飲み薬)は、赤ちゃんに影響が出る可能性があるため使えません。妊娠糖尿病の人が使えるお薬は、もともと人間の体で作られているものと同じ成分のインスリンしかないのです。

インスリンと聞くと、「自分で自分に針を刺して注射をしないといけないためすごく大変!怖い!」と皆様思われます。気持ちはすごく分かります。ですが、赤ちゃんを守るため、また自分の身を守るためにも、必要であるならばインスリン注射をしていただかなければなりません。この辺りについては、妊娠週数ですとか血糖値の値とかで変わってきますので、診察の際にお話しさせていただきます。

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